口臭を改善する5つのステップについて

①口臭を測定していきましょう

どこの歯科医院でも測定するわけではございませんが、歯科医院によってはクリーニングを実施する前に特殊な装置を駆使して口臭を測定するケースがあります。口臭を測定することで、口臭の度合いが口内の成分や数値で把握できるので、クリーニングを施した前後で口臭の数字の変化を見て口臭の改善を客観視できます。

②口臭の発生源を調べます

歯科医院では細菌による歯周病や虫歯、口腔内の汚れから装着している詰め物の変化まで、口臭の発生源を調べることができます。歯科医院で口の中の状態を汲まなく診察して、早期に口臭の発生源を分析しましょう。診断結果によっては内臓が口臭の発生源になっているケースもございますが、口臭の発生源が口内の中に存在する場合は原因部分を専用の器具でクリーニングを施して臭いを取り除くことが可能です。

③器具を使用して口臭を取り除こう

「スケーラー」と言われる器具を駆使することで、歯の周辺に生じた歯石と歯垢を取り除くことが可能です。 スケーラーには手動によって汚れを除去するタイプと、超音波を使用して汚れを除去するタイプがあり、汚れの状態に合わせて選択をします。歯周ポケットという歯茎が深くなっている場所に付着している歯石は、スケーラーを使用したルートプレーニング(SRP)という特殊な方法で剥がしていきます。

④舌苔を取り除こう

舌の表面を拡大すると絨毯のような形になっており、汚れが沢山溜まりやすい箇所になっています。必要であれば、歯石の除去以外にも舌の表面を丁寧に掃除することが重要です。舌にこびり付いた汚れは舌苔(ぜったい)と言い、口臭の約8割の原因を占めているとも言われています。この舌苔をクリーニングすることは、口内環境を整える上でとても大切な工程です。

⑤自宅でのクリーニングを修得する

歯の間や歯周ポケット、舌の表側といった、汚れが溜まりやす箇所を優先順位を高くして日頃から自分でもブラッシングができるように歯科医院ではお伝えしております。歯や舌を掃除する場合は一般的に3ヶ月に 1 度検診することをお勧め致しますが、基本はご自宅で自分自身でブラッシンする必要があるので、このタイミングでブラッシングをきちんと身につけましょう。

なぜクリーニングで口臭が抑えられるのか

①細菌の繁殖を防ぐことができる

歯周病菌は「メチルメルカプタン」という大変不快感な臭いを放ちます。歯の表側に歯石が溜まると、歯周病菌の好む環境が整い繁殖が促進され歯周病が進行していきます。一定期間ごとに歯を歯科医院でクリーニングすることで歯周病を防ぐことが、口臭を防止することにも直結します。

②臭いを発生させる歯垢が減るため

口の中に残っている食べカスや汚れは、細菌が増殖してできる歯垢と言います。歯垢は歯周病や虫歯の発生源となりますが、それ以外にも歯垢は口臭の原因にもなります。ブラッシングで取り除くことが難しかった歯垢が蓄積して時間が経つと、発酵を通じて硫化水素などの特有の臭いのあるガスを発生させます。このガスが口臭を生み出す発生源になるでしょう。

③普段の歯磨きでは取りきれない

歯ブラシのみでは取り除くことが難しい汚れに細菌が増殖して形成される歯垢ですが、この歯垢を放置したままにすると、唾液の中に含まれるミネラルなどと繋がって歯石の状態に変化します。歯石の状態だと、どれだけ丁寧にブラッシングを心掛けても、自分自身の磨き方だけでは歯石を剥がすことはほぼ出来ません。歯石が完成している歯の表側は、凹凸が出来ていて更に歯垢が溜まりやすい環境になり、口臭を今以上に悪化させてしまう原因に繋がります。この状態まで口内環境が進んでいるケースでは、歯科医院で一度クリーニングを施しましょう。

ケン歯科クリニック