プロが教える、歯ぎしりの特徴と治すための方法【後編】
前回と同様「歯ぎしり」をテーマに、対処法などを詳しく説明します。
「自分は歯ぎしりをしているかも…」という心当たりが少しでもある方は、ぜひ参考にしてくださいね。
ストレスを溜めやすい
ストレスの発散が苦手で溜めやすい人は、歯ぎしりをしやすい傾向にあります。
あなたは仕事やプライベートで、何かストレスを感じていることがありませんか?
心当たりがあるならば、それが歯ぎしりをする一つの理由になっているかもしれません。適度に発散する方法を見つけて、ストレスとうまく付き合っていくことが重要です。
適切な治療法や対処法
ここからは、適切な治療法や対処法についてお話しします。
読み進める前に、これまで紹介した特徴がご自身にどれだけ当てはまっているか考えてみてください。わからない場合は、周囲の人に聞いたり歯科医院で診てもらったりして、現在の状態をはっきりと知ることが大切です。
自己暗示療法(イメージ療法)
歯ぎしりは無意識下で行われるため、残念ながら自分自身で症状をコントロールできません。しかし意識改革によって、徐々に症状を消失させることは可能です。
就寝前に「歯ぎしりはしないんだ」ということを、何度も自分に語りかけてみましょう。気を張らず、リラックスして眠りにつくことが大切です。
どうしても緊張してしまう人や、うまくできない人は次のポイントに注意してみてください。
・顎の力を抜きながら、歯ぎしりをせず安静に寝ている姿をイメージしてみる(起きているときに噛みしめる癖がある方は、日常生活の姿を想像してみましょう)
・付箋などに「歯ぎしり(噛みしめ)禁止!」といったメモをし、目につきやすい場所に貼って定期的に確認する(手帳やスマホの待ち受け画面など、複数にメモしておくとより効果的)
・ストレスがかかりやすい環境はなるべく避ける
寝るときに気を付けてほしいこと
ちょっとしたいくつかのポイントに気を付けるだけで、就寝中の歯ぎしりを改善できるかもしれません。
複数あるので、ご自身にできそうなものから取り組んでみてくださいね。
・日中の悩みや考え事を引きずらず、寝るまでにいったん忘れる
・体にグッと力を入れて緊張状態にしたのち、脱力して眠りにつく
・自分自身に合った寝具を使えているかどうかチェックする(固すぎる布団や高すぎる枕などはNG)
・ラクに寝られる体勢を見つける
・長時間の昼寝は避け、夜間にしっかりと眠れる状態にしておく
食事をするときに気を付けてほしいこと
歯ぎしりの習慣がある人は、食事のときに顎へ力が入りすぎている可能性があります。ほかにも硬いものばかり食べていたり、噛まずに食べて短時間で済ませたりしている傾向があります。
硬いものを口にするのは歯のためにはよいことですが、頻繁に食べるのは避けましょう。また、食事の際は意識的に噛むようにして、時間をかけて食べることが大切です。
まずは普段の癖を見直すことから始めましょう!
日頃から肘や頬杖をつく癖がある方は、顎に慢性的な負担をかけているかもしれません。顎の周りの筋肉にも悪影響を与えて、歯ぎしりにつながっている可能性もあります。
上下の歯を接触させる癖なども含め、自分自身のことを見直して改善に励むことが悪習癖をやめる近道といえるでしょう。
まとめ
今回は、歯ぎしりをしている人の特徴や対処法などを詳しく説明しました。この記事が、ご自身のことを見直すキッカケになっていれば幸いです。
とはいえ、歯ぎしりを始めとした悪習癖は無自覚で行われていることが大半です。確信が持てないときは、周囲の人やかかりつけ医に相談して症状の有無をチェックしましょう。