1歳お子さまの歯の成長具合について

すきっ歯でも見守ることが大切

乳歯が生え始めると、お子さまがすきっ歯であることに驚いているお父さんやお母さんがいらっしゃるかもしれません。
一般的に乳歯の状態では、歯間にすき間があるのが通常です。
その理由として、永久歯は乳歯より大きいので、永久歯が生えた時にはすきっ歯でなくなることが大半です。見た瞬間にすきっ歯であると心配し過ぎないようにしましょう。

反対に、乳歯の時に隙間が無く生え揃っている場合は、サイズが大きい永久歯が生えにくくなるケースがあります。
その場合、すき間がない箇所に永久歯が生えてくることになるので、歯並びが悪化する方もいらっしゃいます。

1歳の時に何本歯があれば良いの?

乳歯は前歯6本ずつ存在し、奥歯が4本存在します。
平均すると1歳の時期には上下の前歯4本が生えているでしょう。

ただし、生え始めの時期は一人ひとり違う為、1歳のときの歯の本数については赤ちゃんによって異なります。
4本生えているケースもあれば、まだ1本も生えていないというケースも存在します。

徐々に生えてくる歯を見守ろう

お子さまにとって、歯が生える速度や順序には違いがあります。
他のお子さまと比較して歯の生え始めがゆっくりだとと心配になるものですが、過度に不安になる必要はありません。
生後9か月くらいまでに下の前歯、10か月くらいまでに上の前歯が生えてきます。お子さまによってその期間には開きがあることを理解しましょう。
例え他のお子さまより生え始めがゆっくりだったとしても、1歳くらいまでに少しずつでも歯が生えてきている場合は特に問題ありません。

しかし、生後1年3か月くらい経過してもまだ歯が1本も生え始めていない場合は、一度、歯科医院に相談することを推奨します。

お子さまが虫歯になった場合は

乳歯は時間の経過と共に永久歯に替わります。しかし、そのまま虫歯を放置することは控えましょう。
乳歯に発症した虫歯をそのまま放置した場合、以下の様なリスクが考えられます。

①歯並びに影響を与えるケース

乳歯が虫歯を発症すると、通常のサイクルよりも早く歯が抜けてしまうことがあります。
その場合、抜けた周りの歯が空いたスペースを埋めるように動いてしまい、永久歯が生えるスペースが十分に生まれなくなります。
それにより、歯並びが悪化してしまう場合があります。

②顎の筋肉に影響を与えるケース

お子さまの歯は神経の割合が大きくなっており、虫歯が進むに連れて痛みを実感しやすい傾向があります。
その痛みを緩和する為に、食事でしっかり咀嚼せずに飲み込むことが習慣になると、顎の筋肉の成長に悪影響を与えます。

③膿の発生に繋がるケース

乳歯の虫歯を放置し続けると、歯の根元に膿が発生する場合があります。
そのため、乳歯の下にいる永久歯まで虫歯菌にかかりやすくなります。

④永久歯の色が変化するケース

永久歯が虫歯菌なった場合、歯が茶色く色が変わった状態で生えてくるケースがあります。

歯の色に注目しよう

乳歯の虫歯は進み具合が早い為、初期の虫歯の色は黒色ではなく白い場合があります。
そして、虫歯によっては歯の色が白く濁る場合もあります。
ただし、白く濁っている歯は全て虫歯というわけではなく、歯の裏側に歯石が蓄積しているケースもあります。

虫歯かそれ以外か親御さんが判断せず、歯科医院でしっかり受診することを推奨します。

工夫して歯の中を清潔に保とう

歯が生え始めたからといって、歯ブラシを使って強く磨くと赤ちゃんは痛みを感じてしまいます。
最初の頃はガーゼなどを使用し、楽しみながら歯を拭くことを開始しましょう。

ポイントは、口内にガーゼや歯ブラシを入れることを苦手とさせないことです。
そこに気を付けることで、今後もブラッシングの習慣を身につけることが出来ます。

ケン歯科クリニック