ステーキやアヒージョなど、幅広いメニューに使用される「ニンニク」。中華料理にもよく使用されていますよね。
料理の風味付けにピッタリで、食欲をそそる食材の一つです。食べているときは幸せですが、そのあとで後悔した経験はありませんか?
口臭ケアをしても時間が経つと、身体の中からニンニク臭がして口の中へ充満するはずです。
そこで今回は、ニオイの正体やニオイを消す方法などを紹介します。ニンニクが使われた料理を頻繁に食べている方は、ぜひご覧ください。

「他人のニンニク臭が気になる瞬間」アンケート

自分の口腔内のニンニク臭が、他人へ迷惑をかけているかもしれません。
他人のニンニク臭が気になる瞬間について、144名を対象に当クリニックでアンケートを取ったところ、結果は次の通りでした。
【1位】通勤中の電車やバスの中(71.1%)
【2位】友人との会話中(59.4%)
【3位】仕事中(41.2%)
【4位】デート中(26.0%)
知らず知らずのうちに、第三者から「くさい」と思われているかもしれませんね。

「ニンニク臭」の正体とは?

ニンニク臭の正体は、ずばり「アリイン」です。ニンニクに含まれる成分で、すりおろされて酵素と混ざり合ったり、体内で変化したりして【アリイン⇒アリシン⇒ジアリルジスルフィド⇒アリルメチルスルフィド(AMS)】へと変わっていきます。
これこそが、ニンニクのニオイの正体というわけです。
ちなみにAMSは、口の中だけでなく色々な消化器官で発生します。中でも、肝臓での産生能力が高いようです。
「身体全体がなんとなくニンニク臭い…」と感じたときは、体内のあちこちでニオイの元が発生しているのかもしれませんね。

ニンニク臭はどれくらい続く?

ニオイの元である成分が、体内から完全に消失するまでには約48時間かかるとされています。
ただ食べた量によって違いがあり、口臭は3時間程度で気にならないレベルとなるので安心してください。
それでもデート中や大切な会議を控えているときは、心配になってしまいますよね。そのような場合は、ニンニク料理を避けた方がよいでしょう。

ニンニク臭を消す方法はある?

AMSには、体内へ留まりやすいという性質があります。
腸管から吸収されたニオイ成分が血液へ入る前に、いかにニオイを抑え込めるかという点が大切なポイントです。
翌日までニンニク臭を残さないためのサプリメントに「シャンピニオンエキス」というきのこポリフェノールが含まれた製品があります。
シャンピニオンはマッシュルームの仲間で、特許製法で抽出された天然の消臭成分のことをシャンピニオンエキスと呼んでいます。これは1987年に株式会社リコムが発見した内容で、当時話題になりました。

さらにシャンピニオンエキスの成分である、アミノ酸やフラボノイドといったポリフェノールが、AMSや腸内で発生したアンモニアなどの腸内腐敗産物へ複合的に働きかけます。血液中への吸収を邪魔してくれるため、ニオイを素早く抑えることが可能なのだとか。
以上のことから、ニンニク臭を翌日まで持ち越さないためにはシャンピニオンエキスが有効です。健康食品を始め、飲料やお菓子といった色々な食品へ配合されていますので、気になる方は製品のパッケージを確認してみてください。

口の中からニンニク臭を消そう!

ニンニク料理を食べて、3時間程度は口腔内にニオイの元が残っています。
次の飲料を積極的に飲み、ニオイ消しに努めましょう。

1. 牛乳

アリインが牛乳に含まれるたんぱく質と結びつき、ニオイの元となる成分を減少させます。

2. お茶

お茶に含まれる、ポリフェノールの一種「カテキン」には消臭・殺菌効果があります。

アリシンと結合し、ニオイを軽減してくれるでしょう。ジャスミン茶や緑茶など、カテキンが含まれているモノであれば有効です。

3. りんごジュース

りんごに含まれる「リンゴポリフェノール」が、アリシンと結合してニオイを減らします。ジュースではなく、りんごそのものでもOKです。

4. コーヒー

コーヒーには「クロロゲン酸」などのポリフェノールが含まれており、アリシンと結びついてニオイを軽減してくれます。

食後のブラッシングもお忘れなく!

ニンニク料理を食べたときは、食後のブラッシングを忘れず行いましょう。できるだけ早めに行うのがポイントです。
また必要に応じて、デンタルリンスやマウスウォッシュも併用してください。舌のクリーニングも徹底しましょう。

まとめ

ニンニクによる口臭は、口腔内をキレイにしたからといってゼロになるわけではありません。今回紹介した内容を参考にして、体内からケアを行いましょう。

ケン歯科クリニック